会計業界は情報産業。早く、正しく、より良く
会計業界は情報産業。早く、正しく、より良く
FUN税理士法人 代表 山岸 誠一様
会計事務所 新潟県 30~49名
このエントリーをはてなブックマークに追加
FUN税理士法人 代表 山岸 誠一様様
平成5年創業。「早く・正しく・より良く」「コンサルティングを通じてクライアントの皆様方の幸福に貢献する」をモットーとし、新潟県で起業創業支援・会計業務支援・事業経営支援・医業創業支援業務税務申告業務をサポートしている。

会計業界は情報産業。早く、正しく、より良く

新潟で職員数35名という成長事務所でいらっしゃいますが、強さはどこにあったと思われますか

正直言って、意図的・戦略的な営業を行ってきたわけではありません。多くの会計事務所と同じで、保険会社や不動産会社、銀行といったルートからのご紹介でここまで来ました。創業24年目ですが、20年目くらいまでは解約もなく、良いお客様に恵まれたのは幸運だったと思っています。

解約が少ないということはお客様満足度が高いということだと思いますが、ご自身ではどのように捉えていらっしゃいますか

私どもは情報産業であり、「早く・正しく・より良く」というのが品質だと思っていて、これを事務所のモットーにしています。独自のKPI(経営情報)をお客様に早く届けて、ヒアリングに基づいたフォローを行う。この徹底で、お客様のうちの約8割が黒字化を達成しています。その点をご評価いただいているのだと思います。

「早く・正しく・より良く」の取り組みについてお聞かせください

「早く」というのは、試算表を翌月15日までに提供し、決算は基本的に30日、遅くても40日までに完成させています。

「正しく」というのは、「MFクラウド会計」と「財務維新(※)」の組み合わせによって「IT事前監査」でお客様訪問前に問題点を解決しておくことです。これにより、訪問時はヒアリングと社長の意思決定に時間を充てられます。

「より良く」というのは、決算前検討会の実施です。決算シミュレーションや節税対策はもちろん、次年度のラフな経営計画や事業承継などのリスク対策についても協議します。

会計業界は情報産業だと思っていますから、この3つに取り組んでいます。

「早く」というのはいつごろから、どんな思いで始められたのでしょうか

まだ独立前の勤務時代に受けたクレームが問題意識の始まりでした。お客様から申告期限間際まで資料をいただけず、なんとか申告書を完成させてお持ちした。そうしたら、「こんな税金払えるわけないだろう!」と。期限まで時間がなく、資料を完成させないといけないという焦りの中で、一生懸命仕上げた結果がクレームでした。ストレスの大きさが半端じゃなく、これはまずいなと感じました。将来、自分の事務所ではスタッフにこんな思いをさせないようにしようと考えました。

まず40日決算を目標にしました。そのためには月次を早くする必要があります。でも、これもスタッフにはなかなか伝わらない。自分で自分の首を絞めるように思われることもありました。決算を早期化させれば社長にも考える時間を与えられる。在庫の見直しなど打ち手もあるし、未来についても話し合える。思いを共有し、毎月データ集計でKPIを取っていくという方法を浸透させるまで、3年は掛かったかもしれません。

「MFクラウド会計」導入後、月次の作業時間は半分に

「MFクラウド会計」にご興味を持っていただいたきっかけを教えてください

トリプルグッド税理士法人さんの事務所見学会です。1年ですべてのお客様に導入が完了したとか、処理時間が3分の1、4分の1になったという話もすごかったのですが、マネーフォワード 辻社長の誠実そうなお人柄に惹かれました。また、トリプルグッド実島代表の戦略的な発想とシステムインフラを私の所でも取り入れたいと思いました。そのあと、社員全員を連れて行ったんです。会計事務所の経営戦略のモデルケースを見に行くよ、と。

導入して、効果はいかがですか

当事務所のお客様の自計化率は80%です。以前は初期指導不足で毎月同じ修正が発生しているところもありましたが、導入後はなくなりました。会計に詳しくないお客様のご担当者からも「『MFクラウド会計』は視覚的に分かりやすい」と言われました。

20%のお客様でも、現金出納帳をつけてもらって、あらかじめ用意したエクセルのフォーマットに入力したら「MFクラウド会計」に取り込むだけになりました。仕訳ルール登録により仕訳が自動化されますし、作業時間は全体で半分になったような体感です。あとは、預金残高が必ず合うので、どこがずれているか探す時間が要らなくなったのも良かったです。

会計事務所の業務を標準化しやすいということですね

お客様と予定を合わせて訪問しなくても、クラウドでいつでもデータを見ることができて、チェックしたいときにチェックして修正できる。今後は2つの意味でサービスを広げられると思っています。1つ目は経理業務のアウトソーシング。これまでは自計化を推進してきていましたが、「私どもが丸ごとお受けしますから、お客様は本業に専念してください」と言えるようになります。2つ目はお客様の業種。現金商売の飲食や理美容は資料回収がネックで消極的でしたが、別のクラウドツールと組み合わせて、これらの業種特化も可能になると思っています。

会計事務所は誰よりも経営者の近くにいられる存在。そんな仕事の未来が暗いわけがない。

新しいチャンスについてお話しいただきましたが、暗い予測をあげる向きも多い会計業界の未来について、山岸様はどのようにお感じになっていますか

AIやクラウドが出てきて、経理の自動化は避けては通れないでしょう。顧問料の引き下げは今より強くなり、記帳・決算・申告を行うだけでは事務所を維持できなくなる。まさに、今は過渡期だと感じます。しかし中小企業の困りごとはなくなりませんから、対応力を高めていく必要があると思います。業種別・業務別のコンサルティング能力を磨けば、逆に2倍、3倍の売り上げだって目指せるんじゃないですか。絶大なる信頼を集めるカリスマ所長の小規模事務所か、多岐に渡る要望に応える50人以上の大規模事務所、ここ10年くらいで二極化していく気がします。

FUN税理士法人様は大規模事務所化されていくのでしょうか

もしかしたら単独事務所でというよりも、ネットワークを作って協業していくかもしれません。いずれにしても、まずは3年以内に製販分離を実現した成功事例になりたいです。会計事務所は銀行よりも早く、お客様の生の情報を手に入れられて、経営者の近くにいられる存在です。こんな仕事の未来が暗いわけがありません。コンピューターにはできない、フェイスtoフェイスの対応力をアップさせて、新潟の中小企業のみなさんに喜ばれる仕事をしていきたいと思っています。

お知らせ
Tweet
このエントリーをはてなブックマークに追加